梅津信幸『「伝わる!」説明術』

「伝わる!」説明術 ちくま新書(551)

「伝わる!」説明術 ちくま新書(551)

いつの間にか(ってもう半年近くも前だけど)梅津信幸さんの新刊が出てたっ。山形浩生さんをして、「高度な概念を実にふざけた文体ととんでもないたとえ話で説明する名手」、「こういう説明もあったか」、「ひたすら脱帽」と言わしめた「 あなたはコンピュータを理解していますか?」の著者にしか絶対に書けない「説明術」の本。
「わかりやすい説明」系の本はよく本屋さんで見かける。でも「誰だかわからない人」にいきなり説明の技術を教えてもらおうとはなかなか思えない。逆に、「すでに著書を読み、説明が上手で面白いことを言っているなぁ」と尊敬している人の書いた本なら、ぜひとも読みたいと思っていたので、この本を見つけたときはとても嬉しかった。
新書としてはとても工夫して作ってあるところもすごい。他の新書は形式の面ではほとんど工夫が無いから、新書というのはそういう制約のあるものなのだろうと推測していたのだけど、そんなことないんだね。きっとこの本の編集者の人も頭の柔らかい人だったのだろう。