日本の「安心」はなぜ,消えたのか

これもとても面白かった。
章立てを見る限りではどんなつながりがあるのか今ひとつとらえ辛かったけど,通して読んでみると,ストーリー仕立てというか,前の章で出た疑問を次の章で解決するような形で,どんどん議論が深まっていく構成になっていて,読んでいて面白かった。経済学みたいな複数均衡の議論も出ていて,それもすごく説得的。
山岸先生の本は,学生時代に読んだことがあった。すっかり忘れていたけど,かなり影響を受けていたんだな,ということに気づく。

宮台さんの信頼の議論にも接続するような内容で,同じ時期に読めてよかった。